〜 第一章 〜

あの頃の走りを取り戻せ!
「足まわりを変えれば車は蘇るんです!」

・・後編・・





エンジンは、
「エンジンマウント」という
部品によって車体に固定
されている。

これを外した
かいざーは言った。
『やっぱ、破れとる』

 

対象のエンジンは
  形式GA15、だが

上位グレードの
GA16用のマウントに
変更した。


レースの世界ではエンジンマウントの隙間に
シリコンを充填し、シフトのダイレクト感を向上
させる、という「強化」が行なわれる。

おざは言った、
『シリコン無いからこの八丁味噌詰めてみる?』

作業の疲労感からか、殺伐とした作業場の
空気が明るくなった。


フロントロアアームを
新品に。

ブッシュと一体になって
いるためだが、
細かな仕様変更が
あったようだ。


フロントメンバーを
AT用からMT用に変更。

前後にダンパーが追加される
など細かな差異があった。


  
この交換には困難を極め、かなりの作業時間がかかった。


無事に換装が完了した。

しかし次の難関が待ち構えていた。

もう一つのメニュー、
VZ-R用フロントスタビライザーが装着できなかった。
ワンオフマフラーの中間パイプが干渉したのだ。

これには対策が必要と判断し、次回への課題とした。




エンジンはヘッドカバーからのオイル滲みが激しく
ガスケットの交換を必要としていた。

パーツとしてのガスケットは用意していた。
組付けには液状ガスケットが必要。
しかしこの時、液状ガスケットを用意していなかった。

急遽、バイク用品屋へ走るメンバー。
無事に液状ガスケットを入手し事なきを得た。




こうして、機能部品をリフレッシュし、走りを蘇らせた一同は互いの労をねぎらい、祝杯をあげた。
翌日、日産ディーラーにて脚周りのアライメント調整を行い、一旦は終了とした。

しかしこれが終わりではない、次なるリフレッシュメニューが控えていたのだった。
次章、「その時、運命が動いた!」にご期待ください。

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